MONTHLY ARCHIVE

2019.09.26

・超高級SUVセグメント初のラグジュアリーなプラグインハイブリッド
・英国生まれの最新モデルが示すBentley電動化戦略の第一歩
・Bentayga Hybridの販売を欧州で開始
・Bentley史上最高の高効率モデル、CO2排出量79g/km(WLTP、複合)
・EV走行距離はWLTP換算値で39km(NEDCモードで51km)
・未来を見据えたテクノロジーで都市部に限らず、どんな場所でも静粛な走りを実現
・インテリジェント・サテライト・ナビゲーションで効率性をアシスト
・最高速度254km/h、0-100km/h加速5.5秒

​Bentleyは本日、ラグジュアリーSUVセグメント初となるプラグインハイブリッド、Bentayga Hybridの販売を欧州で開始したと発表しました。英国クルーでハンドクラフトされ、Bentleyが誇る超高級SUVのラインアップに加わるこのニューモデルは、Bentley史上最高の効率性を発揮し、CO2排出量はわずか79g/km(WLTP:加重平均、複合)です。

Bentayga Hybridは、未来を見据えたテクノロジーを搭載し、静謐で贅沢なドライビング体験をもたらす究極のグランドツアラーです。すでに販売が開始されている北米に続き、遂に欧州でも受注が開始されました。

世界初のラグジュアリーハイブリッドとして市場に投入されるBentayga Hybridは、2023年までに全ラインアップにハイブリッドモデルを導入する方針を掲げるBentleyにとって、電動化戦略の第一弾となるモデルでもあります。

今年創立100周年を迎えた英国ブランド初のプラグインハイブリッドが、ラグジュアリーSUVのセグメントに新風を巻き起こします。ガソリンエンジンは新設計の3.0リッターV6ターボ。高効率と高性能を両立させる最新テクノロジーを盛り込んだこのエンジンに、レスポンスを瞬時に発揮する最先端の電気モーターを組み合わせました。

ドライバーをサポートする最先端システムの中で特に注目すべきは、Bentayga Hybrid限定で搭載されるインテリジェント・サテライト・ナビゲーションです。このナビゲーションシステムに目的地を入力すると、モーター駆動とエンジン駆動の最適な組み合わせが自動的に算出され、ハイブリッドパワーがフル活用されます。現在地からどの地点までEVモードで走行が可能かも画面に分かりやすく表示されます。

Bentayga Hybridの税抜き価格は133,100英ポンド、141,100ユーロ、160,000米ドル。納車は英国・欧州で2019年第4四半期、米国で2020年第1四半期に開始予定です。

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2019.09.08

・Bentleyの最高傑作が復活、戦前レースカーのコンティニュエーションシリーズは世界初
・Mullinerのスペシャリストがリバースエンジニアリングを駆使し、ティム・バーキン卿の名車4½リッターTeam Blowerを復刻
・12台の新Blowerは当時のTeam Blowerが参戦したレースへのオマージュを込め、一台一台オリジナルを忠実に再現
・先頃再現された1939年製Cornicheでレストア技術の高さは折り紙付き
・Blowerにインスパイアされ100台限定生産されたContinental GT Number 9 Editionはすでに完売
・「コンティニュエーションシリーズ」はサロン・プリヴェ・コンクール・デレガンスにて正式発表

数々の歴史的名車を生み出してきたBentleyの中でも屈指の1台、1929年にティム・バーキン卿の依頼によって製造されたスーパーチャージャー付き4½リッターBlowerが12台限定で蘇ります。この復刻モデルは、Bentleyのビスポークとコーチワークを担う部門、Mullinerのスペシャリストらによって一台一台ハンドクラフトされます。戦前のレーシングカーを忠実に再現したモデルが、「継続」の意を込めた「コンティニュエーションシリーズ」として登場するのはこれが世界初となります。

1920年代後半、バーキン卿のレースチームのために製造されたオリジナルのTeam Blowerは4台のみでした。4台ともヨーロッパ各地のサーキットで活躍しましたが、最も名を馳せたのはバーキン卿自身がステアリングを握った2号車、登録番号UU 5872でしょう。この2号車は1930年のル・マンに参戦し、BentleyワークスチームのSpeed Six優勝の立役者となりました。

今回、この1929年製Team Blowerをベースに、何世代も受け継がれてきた職人技と最新デジタル技術を組み合わせ、オリジナルのTeam Blowerである4台が参戦したレースへのオマージュを込め、12台が忠実に復刻されます。

Bentley Blowerコンティニュエーションシリーズは本日、サロン・プリヴェ・コンクール・デレガンスにてBentleyのエイドリアン・ホールマーク会長兼CEOによって発表されました。「Bentleyが100周年を迎えた今年、過去を忠実になぞりつつ、最新鋭のデジタル技術を用い、私どもは非常に素晴らしいものを作り上げようとしています。4台のTeam Blowerは世界で最も価値あるBentleyであり、貴重なオリジナルを傷つけることなく、実際に運転できて、楽しめて、大切にできる復刻モデルを望む声にお応え致します」

「12台の新しいBlowerは、当社の伝統へのオマージュであるだけでなく、Mullinerの卓越した職人技の結晶でもあります。当社にとっては新たな挑戦となりますが、先頃1939年製Cornicheの復元に成功したことを足掛かりとし、さらに一歩進んで何か特別なものを製作したいという想いが私どもにはありました。まもなく、12人の幸運なお客様にBentleyの歴史的モデルをお届けできることを喜ばしく思います」

まずは、Bentley所有のTeam Blower、シャシー番号HB 3403を分解し、各パーツを一覧にまとめ、細心の注意を払って3Dスキャナーで測定し、完璧なデジタルモデルを作成します。次に、オリジナルモデル製造時に使用された1920年代の金型と治具、伝統的な工具に加え、最新の製造技術を使用して12台分のパーツを製作します。そのパーツをBentleyの熟練工らが組み立て、新しいBlowerが誕生します。12台の復刻モデルは、メカニカルな面もルックスの面も、そしてオリジナルが持つスピリットでさえも、可能な限り当時のままを引き継ぎます。安全性に関してのみ、目立たない部分でわずかに現代のシーンに合わせた変更が加えられます。

その後、オリジナルモデルは名車担当チームによって詳細に点検され、必要に応じて丁寧にメンテナンスをされた上で、元の姿に戻されます。誕生から90年を迎えるオリジナルモデルは、今も現役で公道を走行しています。今年のミッレミリアを完走したほか、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードではヒルクライムを走行し、カリフォルニアの海岸近くにあるラグナセカサーキットではパレードに参加しました。2019年のペブルビーチ・コンクール・デレガンスで他の2台のTeam Blowerと共に堂々たる姿を披露したのも記憶に新しいところです。

この復刻モデルは、Bentleyの第三世代グランドツアラーにTeam Blowerへのオマージュを込めて製作したContinental GT Number 9 Editionに続き、Mullinerが手掛ける最新プロジェクトとなります。100台のNumber 9 Editionは、一台一台のダッシュボードにオリジナルモデルのパーツの一片が埋め込まれているのが特徴で、発表直後に完売となりました。

オリジナルのTeam Blowerの復刻版となるコンティニュエーションシリーズの各車には、4気筒16バルブエンジン、アルミニウム製クランクケース、鋳鉄製シリンダーライナー、取り外し不可能な鋳鉄製シリンダーヘッドが装備されます。スーパーチャージャーは、アムハースト・ヴィリヤース製ルーツ式Mk IV型スーパーチャージャーの精巧なレプリカとなり、このスーパーチャージャーのおかげで4398ccエンジンの出力が向上し、4200rpmで240bhpを発生します。車体構造には、プレススチールフレームと半楕円形のリーフスプリング式サスペンション、そしてBentley & Draper製ダンパーのコピーが採用されます。さらに、Bentley-Perrot製の40cmのメカニカルドラムブレーキ、ウォーム&セクターステアリングを再現し、シャシーが完成します。

Mullinerの緻密な作業により、12台のコンティニュエーションシリーズが完成するのは約2年後の予定です。価格は受注開始時に決定致します。

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2019.09.06

・Bentley Continental GT ニューモデルイヤーの詳細を発表
・W12 クーペにパノラマガラスルーフを新設定し、極上のドライブに開放感をプラス
・時代の先端を走るContinental GTシリーズの核となる新型V8
・強大なパワーと優れた燃費性能を両立
・V8の発売に合わせ、豊富にラインアップされたアクセサリーをコンフィギュレーターでお試し可能、アクセスは https://bit.ly/2lLSJs8

Bentleyは本日、時代の先端を行くContinental GTと新型GT V8、搭載される新装備など、ニューモデルイヤーの詳細を発表しました。

Continental GT W12にパノラマガラスルーフが追加となるほか、シリーズの全モデルを対象に、フェイシアとドアに「ハイグロスカーボンファイバー」というテクニカルフィニッシュが新たに設定されます。

Continental GT V8はパワフルなV8ガソリンエンジンを搭載。キビキビとした一体感のある走り、至高のラグジュアリー、最先端テクノロジーとが融合したモデルです。

Bentleyのウェブサイトでは、V8モデル向けのコンフィギュレーターが用意されています。ユーザーは豊富なアクセサリーから好みのものを選び、自身のテイスト、ニーズ、ライフスタイルに合った理想のクルマをウェブ上で確認できます。幅広いカスタマイズが魅力のContinental GTでは、実に70億通りの仕様から選択が可能です。

Continental GT W12 クーペには、有償オプションとしてパノラマガラスルーフを新たに設定します。価格は3150ポンドからとなります。極上のドライブに開放感がプラスされ、Bentleyのキャビンを形作る最高峰のクラフトマンシップに光が降り注ぎます。

サンルーフには偏光ガラスを使用し、ギラつきをカットしていますので、景色をこれまで以上に鮮やかに眺めることができます。外界を遮断したいときは、コンソールから電動インテリアブラインドを操作すれば、Continental GTのラグジュアリーなキャビンにすっぽりと包まれます。インテリアブラインドの素材はアルカンターラ®、カラーはヘッドライニングと同じになります。ヘッドライニングはBentleyパレットの15色の中からお選びいただけます。

Continental GTシリーズの全モデルを対象にスタイリッシュなオプションも追加します。それが「ハイグロスカーボンファイバー」というテクニカルフィニッシュ。フェイシアやドアウェストレールに「ハイグロスカーボンファイバー」をあしらい、センターコンソールにPiano Blackのウッドパネルを取り付ければ、Bentleyのキャビンが持つラグジュアリー感がぐんと際立ちます。

Continental GT V8に搭載されるのは、新世代の4.0リッターツインターボチャージャーエンジンです。最高出力は550PS、最大トルクは770Nm。強大なパワーと優れた燃費性能を両立し、スタイリッシュなクアッドエキゾーストパイプからは独特のV8サウンドが轟きます。

デザイン、エンジニアリング、ハンドクラフトのすべてが英国クルーで行われる第3世代のContinental GT V8 クーペとGT V8 コンバーチブルは、ドライバーに焦点を当てたパフォーマンス、この上ない洗練性、最新テクノロジーとが絶妙に融合しています。

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BMJ・理事である涌井清春と「ワクイミュージアム」は、所蔵車の1921年型Bentley 3Litre Tourer by Gairn(Ch./No/#019)とともに、2019年8月18日に開催された「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」に参加。念願の世界デビューを果たすことに成功しました。

第一回目から継続されているものとしては世界最古、そして世界最高峰のコンクールとも称されるペブルビーチ・コンクール・デレガンスでは毎年、千数百台ものエントリー希望が殺到する中、実際に正式招待されるのは約200台のみ。特に今年100周年を迎えたベントレーについては、約50台もの特別なモデルたちが勢ぞろいしたことは、BDCのみなさまの間でも周知のことと思います。
アメリカを代表する名門コース「ペブルビーチ・ゴルフリンクス」18番ホール周辺のコンクール会場では、こと今年に限ってはベントレーこそが主役。「F1:3Litre」~「F6:POSTWAR」まで6つのクラスに分かれ、例えば「41/2Litre」では、ティム・バーキン卿がル・マンで戦った有名なブロワー。「Derby」では、第二次大戦後のル・マンで活躍したEmbricos Coupe。そしてR-Typeコンチネンタルの有名なPrototype、BDC元会長スタンリー・セジウィック氏が長らく愛した「OLGA」など、これまで書籍でしか見たことのなかったような素晴らしいベントレーの歴史的遺産たちが一堂に会しました。そんな世界のひのき舞台にあって私たちの3Litreがともに展示される模様は、本当に感動的な光景でした。

私たちは今回コンクールの選考は受けないこととしたものの、世界的にも希少なベントレー3Litreのオリジナルボディ車両、しかも1970年代以降長らく国際的な表舞台から姿を消していたGairn製ツアラーの登場は、ジャッジ(特別審査員)の面々や全世界から会場に訪れたベントレーの有識者たちにとっても、極めて興味深い出来事だったようです。

また、この車とともに世界デビューを果たしたことにより、私たちは国境や時空を超えた、素晴らしい出会いを体験することになりました。我が3Litre Gairnをイングランドで1970年代まで所有していた元オーナー、Mr.J.G.Smithが我々の参加を聞きつけて、会場の展示スペースまで訪ねてきてくれたのです。

現在でも41/2Litreを愛用し、コンクールと併催された「Tour d'Elegance」にも参加したというMr.Smith。かつての愛車3Litre Gairn約半世紀ぶりの再会ながら、当時の記憶は鮮明な様子で、レストアする際に世界で唯一のGairn製のボディを残そうと決意したことや、オリジナルカラーがブルーだったこと。あるいは、キャブレターやマグネトーを1921年当時のオリジナルスペックに戻したことなどをまるで昨日のことのように語りながら、とても感激されていたご様子。新旧オーナーで固い握手を交わすことができた私にとっても、とても感動的な出会いとなりました。

そしてクライマックスとなるコンクール表彰式では、当社にとっては大切なお客さまである「ザ・ペニンシュラ東京ホテル」の社主であるマイケル・カドゥーニー卿の愛車、ベントレー8Litre Sports Tourer by Garney Nuttingがコンクール最高位「Best of Show」に選出されたことも、最高に嬉しいサプライズとなりました。

まさしく白日夢の如き出来事が次から次へと起こった「ペブルビーチ・コンクール・デレガンス」。この素晴らしい感動を、これからワクイミュージアムに訪れるお客さまたちにお伝えしてゆくことが、私たちの責務と考えています。


(写真中上)ペブルビーチの象徴とされるクラブハウス「The Lodge」の前にて。
(写真右上)コンクール会場には、まだ夜が明けきらない早朝からギャラリーたちが殺到。エントリー車両の「行進」を見守る。
(写真左中)ベントレーが主役となった今年のペブルビーチでは、全世界から名車が登場。バーキンのル・マン・ブロワーも注目を集めた。
(写真中中)ペブルビーチでは常連とも言われる「Embricos Coupe」の美しい姿が見られたことも、僥倖の一つ。
(写真右中)こちらも我々日本人ベントレー愛好家にとっては、書籍以外では見られる機会の少ないOLGA。「BENTLEY CENTENNIAL POSTWAR」クラスで第一となった。
(写真左下)私たちの3Litre Gairnを1970年代まで愛用した元オーナー、Mr.J.G.Smithが、自らオリジナルに戻したキャブレターやマグネトーなどについて解説。
(写真中下)3Litre Gairnの新旧オーナーが、固い握手を交わす。
(写真右下)今年のペブルビーチ・コンクール最高位「Best of Show」に選ばれたベントレー8Litre Sports Tourer by Garney Nutting。